富山 黒部の観光情報サイト「黒部藩」

富山 黒部の観光情報サイト「黒部藩」

富山・黒部・宇奈月 観光がもっともっと楽しくなる情報サイト!

富山県は黒部から発信する食と観光のポータルサイト
黒部藩藩主こと、黒部太陽と個性豊かな仲間達とともに黒部の魅力を余すことなくお伝えします!

富山・黒部・宇奈月・魚津・入善・朝日のことを教えて、達人!黒部講座

富山・黒部・宇奈月・魚津・入善・朝日のことを教えて、達人!黒部講座

第52回 達人

漆器のある暮らしを、これからも
鷹休雅人さん

第52回 達人「漆器のある暮らしを、これからも②」鷹休雅人さん

縁をつないで

魚津に戻った鷹休さんは、帰省後すぐに代替わりすることになり、若くして実家を継がれました。しかし、まだ若い鷹休さんに仕事を任せてくれるお客さんは少なく、まずは人脈作りからの再スタートとなったがです。
仕事を一つひとつ続けながら、地道に人とのつながりを作られました。すると、販路が広がり、少しずつ依頼も増えていったがです。そして、その中で生まれたのが伝統だけにとらわれない現代のもの作りでした。例えば、魚津高校の体育祭で使うトロフィー。鷹休さんは、金箔を仏具職人に、木地を家具職人に依頼するなど、それぞれの専門家に仕事を分担し、新しい形の漆器を誕生させました。また、大学女子野球大会の盾やメダルの依頼でも、バットの端材や革など、さまざまな素材や技術を組み合わせて形にされていったがです。
一人ですべてを作るのではなく、それぞれの得意な人にお願いして、一緒にいいものを作る。鷹休さんの仕事は、漆器の技術だけでなく、人とのつながりによっても支えられとるがですね。

漆器でつくられたメダル

眠っていた器を、もう一度

高度経済成長期を境に、漆器は少しずつ使われなくなっていきました。かつてはお寺の報恩講などの行事で使われていた御膳も、行事そのものが減り、使う機会がなくなっていったがです。納屋や蔵にしまわれたまま、何十年も眠っている漆器も少なくありません。使い方が分からない、使う機会がない。そして、いつの頃からか、まだ十分に使えるものまで廃棄されるようになっていったがです…。
そんな状況を黙って見ていられず、鷹休さんは「休眠漆器」を復活させる取り組みを始められました。持ち込まれた漆器を一つひとつ見て、できるだけきれいにクリーニングし、わずかな協力金をいただいて次の人へと渡します。ほとんど修繕は行わず、使えるものを、使える状態で届けることを大切にしとられるがです。なぜなら、古い漆器を単に救出することだけが目的ではないからです。「まずは使ってもらう。お椀一つからでもいい。実際に使って、漆器の良さを知ってもらう。その体験がいつか、新しい漆器を買うことにつながればいい。」そういったお気持ちで、この小さな循環を作り、漆器を次の人へと受け継いでおられるがです。

休眠漆器復活プロジェクト

「使い切る」ことが伝統をつなぐ

多くの人には、「漆器は、高価なものだから大切にしまっておく」というイメージがあるかもしれんがです。けれど、鷹休さんが大切にしているのは少し違った考え方です。
「大事にしまったまま使われず、最後に廃棄されてしまうのであれば、あまりにもったいない。せっかく誰かが揃えてくれたものなら、使ってあげたほうがいい。もっと言うなら、漆器を使う人がいなくなってしまったら、漆器の伝統もいつか途絶えてしまう。」と、考えとられます。 漆器は、美術工芸品として残していくものもあるがですけど、日々の暮らしで使う道具でもあるがです。最初はキズが気になっても、使っているうちに少しずつ気にならなくなっていきます。日用品は、使い続けることでその人なりの道具になっていくがです。
魚津漆器を残していくことは、昔と同じ形を守り続けることだけではありません。作る人がいて、その間をつなぐ人がいて、使う人がいる。鷹休さんは、そんな小さな循環を途切れさせないことで、魚津漆器のこれからを作っています。

漆器に盛り付けられた料理

じぃ:私も大事にしまってあるお椀を出してきますかの。 姫:漆器のお椀で食べるごはんはさらにおいしそうながです!

【鷹休漆器店】
富山県魚津市中央通り1-7-12
TEL 0765-22-0857
https://www.uozu-sikki.com/

【休眠漆器 復活プロジェクト】
休眠漆器-復活プロジェクトfacebook

(2026年9月10日)