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黒部の秘境に湧き出る名湯「黒薙温泉」

黒薙温泉

黒部峡谷のダイナミックな自然を堪能できる露天風呂は、黒薙温泉ならでは。トロッコ電車で山奥深くへと進んで行かなければ辿り着くことができない深山幽谷の温泉は格別ですぞ。

医者いらずの湯

宇奈月温泉駅からトロッコ電車に揺られること約25分、黒薙駅で下車します。そこから山道を600m程(約20分)歩き、ようやく辿り着けるのが黒薙温泉です。黒部川支流の黒薙川沿いにあり、源泉もすぐ側で湧いているので、河原のいたる所から熱湯が湧き出し、周囲は湯けむりに包まれています。
黒薙温泉の歴史は、江戸時代初期の正保2年(1645)、薬師如来さまのお告げを受けた音沢村の住人・太郎左衛門によって発見されたと言い伝えられています。昔から医者や薬が必要ないといわれるほどの名湯として知られ、黒部峡谷の秘境にありながらも、その恩恵を授かろうと沢山の人達が湯治へと足を運んだそうです。特に胃腸によく効き、湯浴みをして病を治していたともいわれています。
源泉近くの黒薙温泉旅館には湯呑場があり、温泉を飲むことができます。麓の宇奈月温泉でも飲泉は可能ですが、そこでは感じなかった硫黄の匂いが口内に広がります。これは湧き出るお湯と一緒に出るガスの匂いだそうで、源泉ならではの温泉の香りです。きっと先人達も、この香りが体にいいと肌で感じていたことでしょう。匂いが気になる方は、旅館で出される「温泉コーヒー」がおすすめ。まろやかな味で、硫黄の匂いも気になりません。旅館に立ち寄った際には、温泉に浸かるだけではなく体の中からも名湯を味わってみてください。

ホームから線路に降りて、急な階段を登っていきます。
道中にある絶好の撮影スポット

姫「黒薙温泉まではちょっとした登山。歩きやすい服装やシューズが必須ながです!」

黒部峡谷で一番古い温泉宿

黒部峡谷で一番古い温泉宿「黒薙温泉旅館」

黒部峡谷で一番古い温泉宿「黒薙温泉旅館」は、素朴な佇まいが素敵なお宿。山奥にあるので、客室にはテレビがなく携帯も繋がりません(※昨年からドコモのみ通話可)。もちろん娯楽施設もないので、他の宿に比べると質素に感じるかもしれません。でも、ここではこのゆったりとした時間こそが贅沢なのです。雪解け水がゴーッと響く川の音や鳥のさえずり、深呼吸すると香る草木などに、身も心も癒やされます。
また、旅館で出されるお料理は、地元の食材を活かした素朴な家庭料理。丁寧に仕込んだ山菜をはじめ、昆布締めやホタルイカなど海の幸も堪能できます。
ところで、こんな山奥にどうやって食材や物資を運んでいるのでしょうか。宿の方に尋ねてみたところ、なんとすべて人力で運ばれているそうです。黒薙駅まではトロッコ電車で運べたとしても大変なご苦労。冬には建物を守るため、10日に1回は雪山を片道2時間かけて登り、屋根の雪下ろしをしているそうです。さらに、麓の宇奈月温泉の源泉でもあるので、一年を通して源泉の管理はおろそかにはできません。
大切に守られてきた旅館と温泉は、秘湯ファンはもちろんのこと、海外からの旅行者にも大変好評で、リピーターも多いとか。特に紅葉シーズンの予約は、10月の終わり頃には翌年の予約が入る程の人気です。

冬の間、深い雪に覆われる黒薙温泉旅館
黒薙温泉旅館でスタッフさんが山菜の仕込みを行う様子

じいの川柳「神宿る 名湯求め いざ、参らん」

峡谷美を堪能できる露天風呂

黒薙温泉の大きな岩風呂「源泉(いずみ)」

黒薙温泉には、2つの露天風呂があります。
黒薙温泉旅館から川沿いに80m程歩いて行くと、天然石でおおわれた大きな岩風呂「源泉(いずみ)」が見えてきます。広さが28畳もある開放感に溢れた混浴大露天風呂で、360度に広がる黒部の大自然を満喫しながら温泉に浸かることができます。浴底には黒部川の天然石が敷き詰められ、透明なお湯が青色に煌めいています。
もう一つの露天風呂「天女の湯」は下流の高台に位置し、こんこんと注がれるお湯が、贅沢にも湯船から滝のようになって黒薙川へと流れています。「源泉(いずみ)」に比べるとこぢんまりとした露天風呂ですが、眼下に流れる黒薙川や湯けむりに溶け込む峡谷美を堪能できます。こちらは女性専用の露天風呂ですが、宿泊される方向けに早朝と夜間に男性が入れる時間を設けてあります。
また、旅館には24時間入浴可能な内湯があります。2つの露天風呂は加水し温度調節していますが、内湯は熱交換器で温度調節しているので、成分が濃い源泉100%の温泉に浸かることができます。温泉の持つ効能の恩恵を充分に受けたいなら内湯がおすすめですよ。

天女の湯
普段は見る事ができない源泉の噴泉
猿飛くんからの温泉情報

〈温泉概要〉

泉質 弱アルカリ性単純温泉(低張性高温泉)
効能 神経痛、筋肉痛、五十肩、慢性胃腸消化器病、冷え性、痔病、関節痛、運動麻痺、打ち身、その他

〈施設案内〉

天風呂×2(混浴大露天風呂 源泉(いずみ)、天女の湯)、
内湯(男女各1)
日帰り入浴:9:00〜16:00
大人650円(税込)、小人300円(税込)、未就学児は無料

備考:
※混浴大露天風呂「源泉(いずみ)」は、水着・バスタオルの着用可。
※11:00〜14:00までの間は、お食事もできます。

【黒薙温泉旅館】

富山県黒部市宇奈月町黒薙
TEL:0765-62-1802(8:00~17:00)
ホームページ http://www.kuronagi.jp/
アクセス:黒部峡谷トロッコ電車「黒薙駅」下車、徒歩約20分(600m)
営業期間:毎年4月下旬から11月23日頃まで(トロッコ電車の運行期間により変更あり)

今回の湯めぐりマップ 黒薙温泉

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(2017年7月19日)