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48回 達人

「地域の防災力を高めるために②」
小路毅明さん

(入善消防署長)

48回 達人「地域の防災力を高めるために②」小路毅明さん

消防・救急の現場で

「ご近所同士、避難困難者がいる等の情報を知らせておくといいと思うのですが、現実にはなかなか難しいようです」と小路署長はおっしゃいます。「例えば自宅で家族が倒れて119番に電話したとして、近所の人に『救急車が来たら誘導して』とお願いできる関係ができているか。実際には救急車が到着して初めて近所の方たちが気付く、ということがよくあります。火災にしても、最初に『火事だ!』と叫んで近所の人に助けを求めれば、もっと早い段階で消し止められたと思う例があるのですが、実際には発見・通報が遅れ、燃え広がってしまうんです」と残念そう。小路署長自身、小学生のときに近所で火災があり、その体験から人を助ける職業に就きたいと消防士を志したとのこと。消防署に40年近く勤め、様々な現場を経験してきた中で、火を消す、助ける、という場面でしっかり仕事をすることはもちろんですが、それに至らないようにする、ということも大事だと思うようになったとのこと。「地区の集まりなど、機会があるごとに周りの人たちに話をして、『気を付けよう』という言葉がけをしています」

消防団に参加しませんか

「家族で防災について話し合い、隣近所の人たちと非常時の行動について確認し合って、段階的に訓練をしていくことが必要です。その集合体が地域の防災力となっていく。だから、災害に強いまちづくりのためには、小さいところから始めないと意味がないんです」と重ねて強調されたがです。そして、「もし、災害時に人を助けたい、何か協力したい、という気持ちがあるのなら、消防団員になるという方法があります」と小路署長。自分たちの地域を自分たちで守るため、各地区には消防団が設置されとります。団員は通常は別の仕事に就いていて、火災や災害が発生したときに現場へ駆けつけて活動します。「消防団員というと、昔は自営業の人が多かったけれど、今は8割がサラリーマンです。本業に支障がない範囲での活動でいいんです。興味のある方は、近くの消防団へ問い合わせてみてください」
火災や災害が起こったとき、素人が何かしようと思っても、緊迫した現場ではケガや事故のもと。何かするよりも、消防士さんが知りたい情報(家族構成等)のほうが役に立つがですって!

【消防団オフィシャルウェブサイト】
https://www.fdma.go.jp/relocation/syobodan/

消防団の活動
消防団の活動

救命の連鎖

「救命の連鎖(Chain of Survival)」とは、急変した傷病者の命を救い社会復帰に導くために必要な一連の行いのことで、これらが素早く、鎖のようにつながって初めて救命のチャンスがあると言われとるがです。
(1)「予防」
(2)「早期認識と通報」
(3)「一次救命処置(心肺蘇生とAED)」
(4)「二次救命処置と心拍再開後の集中治療」

という4つの鎖の輪のうち、3つ目まではその場にいる私たちができること。突然倒れた人を見付けたら、勇気を持って、ためらわずに行動を起こしてほしいがです。
消防署では、申込みをすれば救命講習を受けることができます。心臓や呼吸が止まった人の命が助かる可能性は、その後約10分の間にどんどん低下するがで、救急車が到着するまで(全国平均で約8分)何の救命処置もしなかったら、助かる命も助からなくなってしまうがです。その場にいる人が素早く応急処置を開始して、到着した救急隊に引き継ぐのが理想的。もし、講習などを受ける機会がなかったとしても、119番通報時にやり方を教えてもらえるから大丈夫。まずは落ち着いて行動し、救命の連鎖をしっかりつないでいきましょう!

AEDの操作は音声ガイダンスに従って

(2020年3月27日)