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第37回 達人

「花のある風景で、ふるさとを彩る①」
山崎久夫さん

(有)チュリストやまざき

第37回 達人「花のある風景で、ふるさとを彩る①」山崎久夫さん

山と花々が競演、奏でるは「春の四重奏」

朝日岳、桜、チューリップ、菜の花が競演する朝日町の舟川べりの「春の四重奏」

今年も、お花見の季節がやってきたちゃね♪富山県内に桜の名所は数あれど、ここ数年、全国からのお客さんが急増しとる新川のお花見スポットを知っとられますか?
それが、朝日町の「舟川べり」。町の田園地帯を流れる舟川沿いに、約800mのソメイヨシノの並木が続き、その彼方には白銀の北アルプス・朝日岳が、そして手前にはチューリップや菜の花のカラフルな花畑が一望できるという、まさに春到来を歌う大自然のメロディが聞こえてきそうな風景ながです!
この景観が世に知られるきっかけを作られたのが、地元のチューリップ農家「(有)チュリストやまざき」の山崎久夫さんでした。
「ここは、もともと朝日岳と桜並木の取り合わせが美しい場所でした。十数年前に、川沿いの田んぼをまとめて借りることになったので、一緒にチューリップを咲かせたらもっと絵になるがでないか、と思ってね。」以来、山崎さんはチューリップと菜の花をここで育てはじめられました。
今年の花畑は、桜と同じ時期に咲く品種を中心としたチューリップが1ha、開花期の長い菜の花が3haと過去最大の広さで、合わせて4月5日頃からゴールデンウィークまで楽しめるがです。毎年訪れる常連さんだけでなく、『北陸自動車道からきれいに見えたので』と、朝日IC でわざわざ降りて見物していく人も多いとか。農家さんとしては、球根を太らせるために花を摘まなければならんがですけど、人出が増える土日は摘花を我慢することもあるそうで、見る人への優しい心配りも込められた風景ながです。

お話を伺った山崎久夫さん

今年は新しいチューリップ品種もお目見えするとのことで、これはぜひ出かけてみたいものやちゃね☆

富山県の花「チューリップ」

ピンク色のチューリップ畑の奧に、残雪残る朝日岳がそびえ立つ

山崎さんの商号の「チュリスト」とは、チューリップを育てる人という意味の造語。ピアノを弾く人をピアニストと呼ぶのと同じながです。このおしゃれなネーミングや素敵なラッピングが話題になり、全国紙で取り上げられた時は、さばききれないほど問い合わせが来たとか。そこからさらに口コミでお客さんが全国に広がっていく経験を通じて、山崎さんは「応援してくれる人を作ること、情報発信することの大切さ」を実感したそうながです。
大正時代に砺波地方で始まった富山県のチューリップ球根栽培は、チューリップが県の花に指定されるほど盛んになり、昭和のピーク時には全国シェアの6割近くを占め、「球根の国内価格は富山で決まる」とまで言われました。いまも日本一の産地であることに変わりないがですけど、安価な輸入品との競争は大変です。そんな状況に、今こそ「富山県産を応援してあげよう」というお客さんづくり、そして富山県産を応援したくなる情報発信が必要だと山崎さんは強く感じとられます。

赤色が鮮やかなチューリップ畑
キレイに咲き誇るチューリップたち