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第6回 達人

「炭から広がるリサイクル①」
村井美樹雄さん

(ムライ株式会社)

第6回 達人「炭から広がるリサイクル①」村井美樹雄さん

廃プラスチックが資源になる

いま、村井さんがもっとも力を入れているのが、廃プラスチックのリサイクル。プラスチックのリサイクルというと、プラスチック製品に再生する方法(マテリアルリサイクル)もありますが、村井さんの取り組んでおられるのは、燃料へのリサイクル。プラスチックは、もともと石油からできているので、廃プラスチックを溶かして、油(ガソリン・灯油など)に戻し、「エマルジョン燃料」として再生する方法です。
再生油は、そのまま廃プラスチック油化装置(プラント)の燃料として使われるほか、ビニールハウスやボイラーなど暖房機の燃料として使うこともできます。

ムライ株式会社のムライ美樹雄さんにおはなしを聞いてきました。

医療系廃棄物も処理できます

医療機関で使われる注射器や輸液(点滴)パックの多くは使い捨て。感染の危険もあるので、普通の廃プラスチックとは区別され、リサイクルできないまま処分されています。でも、この油化装置を使えば、医療系廃プラスチックも、安全にリサイクルすることができます。もちろん、医療以外の業種でも、廃棄物の減量化や、コスト削減などの効果から注目されています。
村井さんの会社は、鉄工所。焼却炉の製造から、廃棄物の処理、リサイクルへと意欲的に事業の幅を広げてこられました。村井さんの考え方の基本にあるのは、「ひとつのものを、2回、3回と繰り返し使えば、無駄に捨てるものはない。」ということ。同じリサイクルでも、副産物として処理に困るものができてしまう方法には、強く反対なさいます。

医療系廃棄物のリサイクル

これまで捨てるしかなかったものが、また使えるようになる、というのはすごいことじゃ!

キーワードは「リサイクル」

「これからのリサイクルはおもしろい。価値観が問われると思う。」村井さんは、プラスチックも、生ゴミも、単に処理するだけではなく、リサイクルによってできた生成物を「使う」ことが大事だと考えていらっしゃいます。だから、なんでも有効活用し、無駄にはしません。「1回で終わらせず、使い切ることが大事なが。」はたから見ると、やっておられることはバラバラに見えるのですが、その根っこには村井さんの強い信念と、独自の哲学があります。
「能書きばっかりじゃダメなが。なんでもやってみんにゃ。」実験を繰り返し、分析データとにらめっこ。思いつきだけで終わらせず、何事も実際にやってみることが大事、と村井さんは強調されます。「思っていたのと逆の結果になることもある。失敗することも、もちろんある。でも、そういうことも含めて、やってみんと分からん、と思う。」

リサイクルの流れ