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第34回 達人

「生命が宿るものを立体化する造形作家②」
清河北斗さん

(造形作家)

第34回 達人「生命が宿るものを立体化する造形作家②」清河北斗さん
人それぞれにある「カッコいい」
新作 獣者(けものもの)

清河さんの言葉には”カッコいい”という言葉がよく出てくるがです。例えばバイクのエンジンの形や普段は見えない天井裏の配線。都心の地下鉄や首都高速道路、一般道路や川に掛かる橋のように、生命を持たないものが社会に必要なものとして融合していった結果、生命として有機的に美しく機能美を放つ姿が”カッコいい”、と。
「そしてその究極のものとして”人間”がある。人間の体には、骨があって筋肉が機能的にくっついていて、それが栄養を吸収して老廃物を排出する。すごいですよね。」
なるほど、確かに”カッコいい”!!
今回の展覧会のテーマにもなった新作〈獣者(けものもの)〉。少し進化した人間ということで、筋肉質でメカっぽい屈強な体を持っており、その皮膚には、平井千賀子さんが描かれた鮮やかな静脈・動脈のような絵があります。少し頭をもたげている姿が、一歩踏み出す前の闘志のように思えて、本当にカッコええちゃね(^m^*)

黒部太陽の守:普段の生活の中にも、いろんなカッコいいがあるものじゃな。


持っている感性と想像力で楽しんでもらえればいい

清河さんは自分の作品制作に対して「フォルムやライン、質感、量感、カッコ良さの追求というものがずっとある。」と、おっしゃいます。また、ご自身の作品への思いや物語、背景もあります。でも、「自分の作品の場合は『見たまま』です。その一本向こう側の答えはないし、用意していません。一卵性双生馬人は馬と人間が混ざってる。自分の物語はそこまで。その後は、見る人の感性で独自の物語を作ってほしい。自由に更なる想像をして持ち帰ってほしい。」ともおっしゃいます。
以前、仕事場に置いてあった〈獣駆輪 水平式低床型 骨相像〉を見たおばさんが、驚いたような顔で両手を口にあてて、暫くしてから「この車、燃やされたがですか!?」と言われたがですって!!清河さんは「それでもOK!その人の感性で見て感じてもらえればOK!答えなんて一つじゃないし、そもそもない。」だそうながです。感性といっても、そんな難しくないがですよ。洋服や音楽でも、皆さんそれぞれに思い出や背景などがベースとなって趣味嗜好があると思うがです。それも”感性”。その感性でみてくれればええがですよ♪
そういえば、〈獣者〉には表情が描かれてなかったがです!どんな表情ながか想像して、そこから更にそれぞれの物語を作ってみるがも面白いかも!
最初は見てドキっとしたがですけど、清河さんのお話を伺ってからもう一度作品を見ると、楽しくてユーモラスな世界に思えてきて、それぞれの作品に親近感が沸いてきたがです!!これからも、いろんなところで清河北斗さんの作品を見る機会があると思うがですけど、構えず、各々の物語で楽しんだってくださいね~☆

白緑蛙華天吽形座像

市姫:清河さんの作品を見てると、想像力が膨らんで、楽しくなってくなってくるがですよ♪

黒部市美術館開館20周年記念「獣者(けものもの)」
会期:2014年7月19日(土)〜8月31日(日)
出展:清河北斗、平井千賀子
開館時間: 9:30〜16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜日(祝日のときは翌日)、祝日の翌日、年末年始

〔平井千賀子さん/プロフィール〕
富山県上市町生まれ。東京モード学園在学中に、ファッションクリエーター新人賞国際コンクール日本代表、第10回ルミネファッション大賞を受賞。2005年より富山県上市町に拠点に絵画による制作活動を開始。第1回越中アートフェスタ優秀賞・北日本新聞社賞受賞など各賞を受賞。

〔取材協力〕
黒部市美術館

(2014年8月27日)